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研修後記 ~わかりやすさを追求することの是非~

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質問が殺到する様子

こんにちは、株式会社ピースのブログからお届けしています。研修後記として、研修の現場で感じたことを徒然なるままに記載しています。

今回は「わかりやすさを追求することの是非」についてです。

ある研修の終了後、研修企画を担当された人事部の方と反省会をしたときのことです。ケーススタディーの説明に、一部わかりにくいところがあり、研修参加者からも質問が相次ぎました。次回の改善点としてこちらから修正を提案したところ、

多少わかりにくくても、いいんです、それで。修正しないでください。

そう、言われました。

最初は「?」という感じで、ご担当の真意を測りかねていましたが、お話をお伺いするうちに、とても良い話で勉強になりました。わかりやすさを追求しているうちに、大切なことを見落としていることに気づかされます。

 

研修担当に質問が殺到している

研修では、事前、事後に課題を出すことがありますが、その課題に関する質問が年々増加しているというのです。よく思い返してみれば、研修の中でも、演習に対して、年々より細かい解答・説明を求める参加者が増えていると感じます。

特に若手向けの研修でよく見られる現象です。

そのご担当者の方も、最初のうちは「質問があるのは、積極的で良いことだ」ぐらいに感じていたらしいのですが、何度か研修を担当するうちに考えが変わったそうです。

状況設定、やり方を完璧に説明しないと、考えることが出来ない人が増えているのではないか?マニュアル通りにやることはできるが、マニュアルがないとできない人が増えていないか?

研修の運営サイドである人事部、提供サイドである研修講師からすれば、「わかりにくい」と言われることは、とても不名誉なことです。ですから条件反射的に「わかりにくい」部分を修正してしまいがちです。

しかし、わかりやすい=参加者が成長する とは限りません。状況によっては、考え直してみる必要がありそうです。

 

実際のビジネス現場では、完璧な状況設定などあり得ない

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当たり前のことですが、実際の現場では、状況、条件などが完璧にわかっている仕事というのはあまりありません。その現場で活躍するために研修をしているのに、

懇切丁寧に、手取り足取り教えることが、本当に参加者のためになるのか?状況を想定する余地を残した演習、課題も必要ではないか?

このお言葉には「ハッ」とさせられました。わかりやすさを求めるあまり、目的と手段が逆になってしまっているケースも多々あるのではないか。

わかりにくさを残したケーススタディー、事後課題を参加者に課せば、わかりにくさに対する不満、つまり研修担当や研修講師に対する不満が多少なりとも募ります。その不満を無意識に回避しようとしている自分たちがいるのではないか。

そのご担当者は、そうした不満もはねのけ、いいから自分たちで考えて!というスタンスで若手と向き合うようにしているということでした。

 

いくつものケースを想定する力を磨く

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研修場面に限らず、日常業務の中でも、細かい質問をする若手社員、言われたことはやれるけど自分なりの工夫がない社員が増えているという声もよく聞きます。

想定する力を磨くことが、研修参加者の課題であるならば、

自分たちで考える、想定する余地をあえて残す

ことも、研修の意図として持っておくべきなのかもしれません。

実際のビジネス現場でも、情報が足りないために、複数のケースを想定して対応策を準備するなんてことは、日常茶飯事です。自分たちで複数のケースを想定して回答する、そうした演習を準備していきたいと考えるようになった出来事でした。

目的と手段。「考える力を磨くこと」と「わかりやすく提供すること」。常に、目的から逆算して仕事を進めなければなりません。良い教訓でした。

 

 

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