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「京大アメフト部はなぜ強いのか」チームビルディング斜め読み

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こんにちは株式会社PISのブログからお届けしています。

今回は、京都大学のアメリカンフットボール部・ギャングスターズの強さの秘訣を探りながら、チームビルディングのステップについて考えていきます。
 

京大アメフト部の強さの秘訣

学業の優秀さで有名な京都大学ですが、京大アメフト部のギャングスターズは素晴らしい戦績を残してきています。

  • 東西大学王座決定戦・甲子園ボウル 優勝6回
  • 日本選手権・ライスボウル 優勝4回
  • 関西学生リーグDiv.1 優勝10回
  • 西日本学生王座決定戦・ウエスタンボウル 優勝3回
  • 西日本選手権大会 優勝2回

学業中心で、スポーツ推薦もない京都大学の中にあって、どのように強いチームをつくりあげてきたのでしょうか。
 

人材採用

よく知られている話ですが、人材採用の方法に1つの秘訣があります。

一般入試で入学してきた学生をアメフト部に勧誘し、鍛えていたのでは強豪校に勝てません。

そこで、アメリカンフットボールに向いていそうな体格の高校生を探して、家庭教師をして勉強を教え、京都大学に合格させるという方法をとっています。

応募してきた人材を採用するだけではなく、求める人材をこちらから打って出て取りに行く。まるでリクルートのような採用スタイルですね。

すばらしい採用戦略ですが、採用だけではやはり強豪校に打ち勝つことはできません。ようやくスタートラインに立ったというところでしょうか。
 

チームビルディング


スポーツ部で強いチームを作り上げるまでのプロセスとはどのようなものでしょうか。

厳しい練習。とにかく走り込み。
厳しい上下関係。新入部員は球拾いなどの雑用。

スポ根を絵に描いたようなチーム作りをイメージしがちですが、京都大学アメフト部のチームビルディングは一味違います。

新入部員である1回生は、まず練習試合から始めるそうです。グランド整備、部室、トイレの掃除や、ミーティングの準備などの雑用は上回生である4回生が担当します。

いきなり厳しい練習や、雑用を課してしまうと、アメフトが嫌になりすぐにやめてしまうリスクが高いからです。

  1. まずはアメリカンフットボールが楽しいという気持ちなってもらう。
  2. 試合が楽しくなってくると、勝ちたいという気持ちが芽生える。
  3. 勝ちたいという気持ちが強くなれば、厳しい練習に耐えることができる。
  4. 厳しい練習に耐え、勝ち星を重ねていくと、強豪校としてのプライドが生まれる。
  5. プライドが持てるようになれば、チーム全体のことを考えるようになる。
  6. チーム運営に必要な雑用を自主的に行う。

つまり、楽しい(Enjoy) →勝ちたい(Success)→ チームを強くしたい(Pride)という順番でチームビルディングを行っています。サーバントリーダーシップを見事なまでに発揮しています。

 

リーダーによる率先垂範

今ではギャングスターズ流のチームビルディングが確立されていますが、最初から狙い通りに事が運んだわけではありませんでした。

上回生が雑用をするという方針に対して、一部の部員から強い反発があったそうです。上回生からしてみれば、下積みを経てようやく自分たちが王様になる出番が来たのに、振り出しに戻されたような感覚だったのでしょうね。

リーダーが方針転換を宣言したとき、チームメンバーがその方針に反発する理由は、必ずしも合理的なものではありません。「これまでは何だったのか?!」という何とも言えない感情が、反発の理由になってしまうことがよくあります。

監督、コーチが率先してトイレ掃除、グランド整備を行う中で少しずつ、チームの方針として定着していったようです。

方針に反発するメンバーが出て来たとき、その理由を把握し、まずはリーダーが背中を見せる。ビジネスの現場でも同じことが大切になりそうです。

 

チームビルディングのステップ


貴方はチームを作り上げるとき、「楽しい」から入りますか?それとも「厳しい」から入りますか?

新入社員研修の講師を依頼されるときに、とにかく厳しくしてくださいと言われることがよくあります。理由は、以下のようなものです。

実社会に出るとうまくいかないことがたくさんあって、思い通りにはならないということを、少しでも体験して欲しいからです。

 
確かに実社会に出てうまくいかない事はたくさんあると思います。学生から社会人に脱皮するためには、ある程度の苦難は誰しも通らなければいけない道です。新入社員研修で、講師が少し甘い顔をしているとすぐに油断してしまう新入社員がいることも事実です。

しかし、仕事の素晴らしさも全く分からない状態で、厳しい体験にどこまで耐えることができるのでしょうか。

成功体験がない状態で、ビジネススキルを日々鍛錬しようと思うことができるのでしょうか。

その道のプロフェッショナルとして、スキルを磨かずしてプライドを持つことができるのでしょうか。

育成の初期段階から、厳しさを前面に出して育成を行うマネージャーは、仕事のやりがいを感じさせることができないだけなのではないでしょうか。「ビジネスは厳しいから、指導も厳しく!」という免罪符に頼ってしまい、理想的なチームビルディングについて考えることを放棄しているようにも見えます。

まず仕事の楽しさを教え、楽しさがわかってきたら厳しく指導し、成功体験を繰り返し済ませながらプライドが持てるプロフェッショナルに育てていく。これが理想的なチームビルディングのステップではないかと思うのです。

楽しい(Enjoy)
勝ちたい(Success)
チームを強くしたい(Pride)

貴方は、プライドを持った強いチームを作り上げるために何から始めますか?

 

参考
京都大学 ギャングスターズ

京都大学 アメリカンフットボール部監督 水野 彌一(みずの やいち)さん インタビュー
 
・筆者Facebookアカウント https://www.facebook.com/wataru.nakagawa.18(フォローしていただければ、最新の記事をタイムラインにお届けします)
 

この記事を書いた人
中川 渉
株式会社PIS(ピース) 代表取締役。石川県金沢市生まれ。大阪大学工学部を卒業。㈱日本エルシーエーに入社し、住宅不動産のコンサルタント、研修事業の事業部長、執行役員を務める。㈱SPRIXに転職し、ヒューマンリソース部長、コンテンツ開発部長、新規事業室長を務める。2013年に株式会社PISを設立し、管理職研修を中心に年間150~200回の研修講師を担当する。

 

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