「お父さんはなぜ臭いのか」チームビルディング斜め読み

こんにちは株式会社PISのブログからお届けしています。今回はチームビルディングについて、メンバー編成のあり方について考えてみたいと思います。

1.お父さんはなぜ臭いのか

女性が思春期を迎えると放つあの一言。

お父さんのシャツは臭いから洗濯物を一緒にしないで。

よくあるこの話には意味があるそうです。

優秀な子孫を残すためには、遺伝子情報が遠い異性と交配をした方が良いことが知られています。近親相姦は良くない。言い換えれば、遺伝子情報が近い異性とは仲良くならない方が良い。

遺伝子情報が近い異性を避けるために、似たような遺伝子情報を持つ異性の匂いを不快に感じるように遺伝子がプログラミングされているそうです。

だから、思春期を迎えると、遺伝子情報が近いお父さんの匂いを不愉快に感じるようになってしまうのです。

お父さんにはかわいそうですが、人間の体はよくできています。

遠いもの同士が一緒になると、良い結果が生まれる。
 


2.ミス・ユニバースが世界一多い国

話が少し変わりますが、もう一例。

ミス・ユニバースを世界で最も多く輩出している国はどこかご存じですか。

南米の北のほうにある国、ベネズエラです。過去40年の大会の歴史の中で、ベネズエラが優勝したのは7回と最も多くなっています。

ベネズエラは非常に混血が多い国です。ポルトガル系、イタリア系、スペイン系などの人種が入ってきて、現地のインディオとの混血が多い。

血が混ざると優秀な人が育ちやすい。ハーフには美男美女が多いですよね。

また、トリニダードトバゴやドミニカ共和国などベネズエラのすぐ北にある西インド諸島からも7名のミスユニバースが出ています。中米や他の南米諸国も入れると、実に半数近くは同じ地域からミス・ユニバースが出ているのです。

(国策として力を入れていることも背景にはあります。)

やはり、混血は強い。
翻って、私たちのチームビルディングではどういうことが言えるでしょうか。
 
mapuni2
 

優勝回数 優勝が2回以上の国 地域
7 ベネズエラ 南米
4 プエルトリコ 西インド諸島
4 アメリカ 北米
2 トリニダード・トバゴ 西インド諸島
2 メキシコ 中米
2 カナダ 北米
2 インド 南アジア
(17) (その他の国) (-)

 


3.メンバーの同質性とチーム編成

異なる強みを持ったメンバーが集まった方が、良いパフォーマンスを出すことができる。強みが異なったほうがよいことについては簡単に理解ができます。

では、考え方、価値観や性格についてはどうでしょうか。

チームメンバー全員が似たような考え方、価値観しか持っていないと、同じようなアイデアしか出せない可能性があります。考え方や価値観についても異なるメンバーが集まってチームを作った方が高いパフォーマンスを発揮することができるのではないでしょうか。

それに、強みは考え方、価値観、性格と密接に関係がありますから、都合よく、強みだけ切り取って考えることはできません。

 

メンバーの同質性がパフォーマンスにどう影響するか、Alan・I・Murrayがある実験をしています。ダイバーシティの先駆けとも言えるものです。

同質性が高いメンバーばかりを集めたチームと、同質性が低いメンバーばかりを集めたチームに、同じ作業をさせてそのパフォーマンスの違いをみるという実験です。

結果は、短期的なパフォーマンスは同質性が高いチームの方が良く、長期的なパフォーマンスは同質性が低いチームの方が良いという結果になりました。

同一性が高いチームは意見統一が容易であるため、出だしが速いのですが、アイデアにバリエーションがないためマンネリ化してしまい、長期的なパフォーマンスが出ない。

逆に、同質性が低いチームは意見がまとまらず、短期的には低調なパフォーマンスになってしまいますが、意見の相違を乗り越えてチーム形成ができれば、高いパフォーマンスが発揮できる。

 

自分と近い人間といると、似ているだけにホッとするけど、マンネリ化してしまう。
自分と遠い人間といると、違うだけにドキドキするけど、イライラもしてしまう。

 

パフォーマンスが高いチームを作るためには、「ドキドキ・イライラ」セットを選択したほうが良いことはわかっていても、ストレスを溜めたくないので、ついつい「ホッとマンネリ」セットを選択してしまう。

イライラを乗り越えて、高いパフォーマンスをあげるチームにするためには、どうしたら良いでしょうか。
 


4.チームビルディングのプロセスと心構え

チームビルディングに関する理論にタックマンモデルがあります。チーム形成には5つのプロセスがあるという考え方です。

タックマンモデル 5つのプロセス
Forming(形成期) メンバーが決定し、チームの目標や課題を共有する時期
お互いのことをよく知らない状態
Storming(混乱期) チームの課題の解決策を模索する時期
メンバー間で考えや価値観がぶつかり合う状態
Norming(統一期) チームとしての行動規範や役割分担が形成される時期
メンバーがお互いの考え方を受容し、関係性が安定する状態
Performing(機能期) チームとして機能し、成果を創出する時期
チームに一体感が生まれ、チームの力が目標達成に向かう状態
Adjourning (散会) チームを解散する時期
組織編制や異動、新プロジェクトに向かう状態

 

それぞれのプロセスをどう乗り越えるかも重要ですが、「どのチームにも、チームを作る上で混乱期があるんだ」と知っておくことがより重要であると思います。要は心構えの問題です。

 

異質なメンバーが集まったほうが強い
チームビルディングの混乱期を乗り越えるのは大変だが、乗り越えることができれば高いパフォーマンスが発揮できる

 

予め、これらのことを知っておけば、チームが内紛でもめているときも、冷静に対処できるのではないでしょうか。

混乱期を避けたり、混乱しないよう同質性が高いメンバーを重宝するなど、チームとして小さくまとまらないようにしたいところです。

チームビルディングにも心構えが大切です。手法も大切ですが、まずはチームとはどういうものなのか、しっかりと理解を深めておくと良いと思うのです。
 

貴方は、「ホッとマンネリ」セット、「ドキドキ・イライラ」セットのどちらを選びますか?
 
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この記事を書いた人
中川 渉
株式会社PIS(ピース) 代表取締役。石川県金沢市生まれ。大阪大学工学部を卒業。㈱日本エルシーエーに入社し、住宅不動産のコンサルタント、研修事業の事業部長、執行役員を務める。㈱SPRIXに転職し、ヒューマンリソース部長、コンテンツ開発部長、新規事業室長を務める。2013年に株式会社PISを設立し、管理職研修を中心に年間150~200回の研修講師を担当する。

 

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