新人の方は、そろそろ通勤にも慣れてきた頃でしょうか。
今はまだ研修中の方も、これからゴールデンウィーク明けや、6月頃から徐々に現場に配属になっていくと思います。
そして、配属された時に、まず最初に皆様が感じるのが、会社にはいろいろな人がいる、ということではないかと思います。
- いい人、悪い人
- 優しい人、怖い人
- 会社が好きな人、嫌いな人
- 人付き合いのいい人、悪い人
- 仕事が好きな人、お金さえ出ればいい人
ほんとうに様々な人と協力して、仕事をしていくことになります。
私が現場に配属された初日、先輩方と昼食を取りに行きましたが、そこで「仕事がんばりましょうね!」という人もいれば、「サラリーマンは長く細くですよ。気合を入れすぎると続きませんよ」という人もいて、なんだか面白いなあ、と思った記憶が私にもあります。
さて、そんな中で一人や二人、必ず「合わないな、この人」という方がいると思います。
例えば、こんな話がありました。
「この仕事やっといて」という依頼が先輩からありました。「わかりました」と新人さんがいうと、「本当にわかってる?じゃ、ポイント言ってみて」と、わざわざ聞き返してくるのです。
親切は親切なんですけど、こっちに言わせるくらいなら、はじめから言ってくれればいいのにと、この新人さんは思ったそうです。
他にもこんな話があります。
「新人は、すすんで雑用をするのは当たり前。そうして仕事を憶えていくものだ」という人がいました。
新人さんは、それとは異なる考え方をしています。「雑用なんて、いまどき何なの?ホリエモンが「寿司職人が何年も修行するのはバカ」って言っていたのを知らないの?」
もちろん、彼はそれを直接先輩には言いませんでした。相手の言うことにも耳を傾ける必要がある、と思ったからです。
大人ですね。しかし、「この人はなんだか嫌だな」という感覚は持ったそうです。
このように、「考え方が正しい、正しくない」とは無関係に、職場では往々にして「合わないな、嫌だな」という人がいるのです。
もちろん、「合わない人たち」も悪気があって言ってるわけではありません。彼らはそれが正しいと思ってやっているのですし、ある意味では、経験に裏打ちされた合理的な行動であるという側面もあります。
ですから、彼らを頭から否定するのも良くありません。また、その人を避けて通ったとしても、問題は解決しません。
彼らなしには仕事ができないシーンも出てくる可能性がある上、その程度のスレ違いでいちいち不満を持っていたら、これからもっと酷いことが起きた時に対処できないからです。
したがって、「どうもこの人と合わない……」という程度の話であれば、積極的にアクションを取ることで、「大人の付き合い方」を学んでしまおう、というわけです。
では、具体的にやってみるといいこと、とは何でしょうか。それは次の3つです。
1.自分が「嫌だな」と思った理由を考える
例えば上の例ですと、最初の先輩は「自分で説明すればいいのに、復唱させる」という点に彼は引っかかりました。
要するに「高圧的な態度」に、彼は反応したわけです。
2.「感情」はとりあえず脇に置く
高圧的な態度は、相手が誰であっても確かに腹が立ちます。会社の先輩や上司だからといって、高慢に振る舞っていいという法はありません。
ですが、会社や社会は「感情をコントロールできなかったほうが負け」なのです。
感情はひとまず脇に置きましょう。深呼吸をすると、殆どの場合は感情の動きは収まります
3.「ノウハウ」を取り込む
そして、冷静な状態になって一度吟味します。「要求を復唱することはノウハウとして価値があるか?」
そう考えると、人からの依頼に対して「言った」「言わない」を回避するための復唱はたしかに有効です。
本来、先輩から言われなくても、「依頼の確認」は行うことがベターであることは、誰でもわかるでしょう。
したがって、あなたは「次回から、先輩の話を聴くときは必ず最後に復唱する」という事を習慣にすればよいわけです。
まとめ
嫌な先輩からも、学ぶことができました。これが、大人の付き合い方です。
上のステップの利点は、非常に冷静に、自分をコントロールした状態に置くことができることです。
「7つの習慣」という世界的ベストセラーの著者、スティーブン・コヴィー氏は次のように述べます。
「刺激と反応の間には、選択の自由がある」
動物は外部から受けた刺激に対して「反応する」しかありません。彼らは、本能にプログラムされたままに、機械的に反応するだけです。
しかし人間は刺激に対して「怒る」「悲しむ」「恨む」などのネガティブな反応をせず、「学ぶ」「理解する」「取り込む」など、自分自身を統制することができます。
「嫌なやつ」と出会ったら、ひとまず感情を脇に置きましょう。
そうすれば、「あんなことで悩んでいたなんて、ウソみたいだ」と後で思うことができるはずです。